2001年5月1日
「土の文化」の実践。サイボクの笹崎社長が「コンクリート文化」の弊害を説いています。都市に住む人にとって、農業実践は生活に楽しみとやすらぎ、潤いをもたらすと思います。農地法の問題、農機具の問題、農業の経験と知識の問題、時間の配分や自然環境の問題があり、簡単には農業実践を許してくれません。
一方農家では、減反政策による農地余剰が生じています。都市近郊では後継者不足に悩み農業だけで生計を維持して行くのは難しい状況です。情報化社会は、両 者の希望と悩みを同時に解決してくれるような気がします。畑の中にブロードバンドの光ファイバーを敷設して、インターネットを通じて遠隔地でも自分の農作 物の成長や畑の状況が分かるようにします。週末などの時間があるときには家族で畑に出かけて農作業を楽しみ、自分達で作った農産物で食事をして団欒のとき を持つ。農業専門の人は、会費制で農地を提供し指導をする。時には農作業の代行をして農場の維持管理を行う。釣りの好きな人に漁師が船を出して、釣り場に 案内して指導したり餌を売ったり、釣れなかった人には魚を売ったりする仕事に似ています。ゴルフ場に運転手付きで遊びに行く人たちにも、時には、畑仕事の 楽しさを家族単位で味わってもらう。農業実践のためのホテルがあったり、滞在型の貸し家、民宿や食堂経営が始まります。形にこだわらない有機農業やノウハ ウの本、ホームページの作成、農作物販売所など新しい事業が次々と生まれます。
富山県山田村で「電脳山田村塾」の仕掛け人、倉田勇雄さんの考えた「情報技術を駆使した遠隔農業」は日本全国に大きな夢を与えるものです。私は、ケーブル テレビ会社の社長として、全国の優秀なアイディアを持つ人たちとの出会いの機会を得て、楽しみが大きく広がります。IT革命は、世界を変えます。情報技術 はメールや表計算としてのパソコンの利用技術ではありません。私たちの生活の質を変えて21世紀を「夢の実現」の新世紀とします。