2015年3月9日
フランスのトマ・ピケティの名前をお聞きになったことがあるでしょうか・・・。
「21世紀の資本」の著者で、43歳の経済学者です。
この本は、書店でご覧になるとお分かりのように分厚い専門書です。アメリカでかなり有名になり、日本語にも翻訳され578ページ(原書は969ページの大書)、厚さは4cm、5,940円(税込)の専門書がベストセラーになる事は過去に例がないそうです。
興味本位に解説の本を読んでみました。
「資本主義は格差が拡大する」との理論を実証したものであると受け止めました。
労働から生まれる収益よりも資本から生ずる収益の方が大きくなることで格差が拡大すると説かれていますが、詳細は皆さんが確認していただければと思います。
「貯蓄から投資へ」と推奨されて久しいが、日本では「投資」に関する教育は、殆ど実施されておりません。日銀から公表されている個人金融資産は1,654兆円(平成14年9月末)で、この内52.6%(870兆円が)現金・預金だそうです。株式・出資金が156兆円(9.4%)、最近急増している投資信託が86兆円(5.2%)を占めています。
労働からの収益だけでなく、資本からの収益に注目することが必要であると思われます。
少子高齢化が先進諸国の潮流となり、自分の老後は自分で考えなくてはならない時代となりました。もし日本で個人金融資産が5%の利回りで運用出来たら総額で82.7兆円になり、源泉所得税は20%と仮定すると16兆5,400億円になります。消費税1%の増税で2.5兆円の税収増と言われているので、約6.6%の消費税アップに相当します。消費税率8%から14.6%への増税効果が生まれます。高度経済成長期の定期預金利息は5%以上が当たり前でした。
今後、投資に関する教育は以前にもまして重要と考え、ケーブルテレビ番組を通じて資金運用教育番組も検討したいと思います。